とても感動しました。
ライオンと図書館の人々の心の動きが手にとるように分かる優れた絵本だと思います。
図書館にライオンを受け入れた館長さん。責任ある立場の館長として、いろんなリスクを考えたことでしょう。
図書館という空間が大好きなライオン。「きまり」をきちんと守って、お手伝いまでしていました。
けれど、ライオンは館長さんを助けるために決死の覚悟で「きまり」を破り・・・。
自ら図書館を去っていきます。
ライオンが図書館に現れた時、館長さんが嬉しさのあまり駆け出すシーンが大好きです。
「たまには ちゃんとしたわけがあって きまりをまもれないことがあるのです。いくらとしょかんのきまりでもね。」
「きまり」にとらわれない館長さんの心の広さ温かさが染み入ります。
「きまりを守る」ことの根本的な意味。「きまり」はそこにいる人の交流のためにあるということ。
そのことを考えさせてくれます。
ライオンが図書館に戻れて「よかったぁ!」。
読んだ人誰もがホッとあたたかい気持ちに包まれる絵本です。