まだ「ママ」くらいしか話せない、あどけない時期のカバのぼうや。
ごはんの草をもぐもぐもぐ・・・と食べるときも「ママ」、ねむるときも「ママ」、そのひと言ひと言に、ぼうやのママを求める気持ちがつまっていて、ページをめくり、「ママ」「ママ?」と読み聞かせているいるうちに胸がいっぱいになってきます。
保護された動物園?で、おおきなカメの顔をみるなり「ママ!!」と声をあげるぼうやを、カメの方も愛おしく思った様子にほっとします。姿は見えなくとも、「ママ」はぼうやのことを見守ってるのを感じました。
色合いの落ち着いた、シンプルなデザインでおだやかな海、あれくるう波、ひろい海を表現していて、気持ちを分散されずに物語に集中して読みすすめられました。
娘(4歳)は、最初読んだときにはカメに「ママ!」と呼びかけるカバのぼうやの姿に「ママじゃないやん!」と最近お得意のつっこみをしましたが、「もういっかい!」というので一緒に読むと、すこし何かがわかったのか神妙な様子でした。別れを扱った絵本を読むのは初めてでした。