普段はあまりしゃべらないお父さんとその息子。
ある日、お父さんが息子をハイキングへ連れ出します。
誰もいない二人だけの湖を探して・・
昔、お父さんもそのお父さんに連れられて二人だけの秘密の湖をみつけたそうです。
川を渡り、山をのぼり、森を抜け、観光地化していない二人だけの場所をさがす数日の旅。
静かに、けど雄大に、父と子を包み込むストーリー、自然。
父と息子の絆の深まり、二人だけの湖をテーマにした物語です。
原作の題名は”THE LOST LAKE” 。
意訳して、「未開の湖」「(父のおじいさんとの記憶の中にある)失われた湖」ともできるでしょうか。
作家のアレンセイさんは、日系人のようで、
この絵本も、日本人っぽい登場人物の輪郭が物語の静かさや芯の強さをまたそっと足している気がします。