2011年テレビが完全デジタル放送に移行し、アナログという言葉に触れる機会がとんと減りました。改めて、アナログとデジタルの違いとは?と聞かれると、なんとなく理解していますが、子供に説明するには知識が浅過ぎます。そこで、1990年『たくさんのふしぎ』として出版されたこの絵本。数学・コンピューター理論に精通した野崎昭弘さんによる説明を、「ままです すきです すてきです」のタイガー立石さんの魅力的で親しみやすい絵で、とてもわかりやすく表現され、絵本の中のオニの子と一緒に読み進めて、理解できると“ピンポーン♪”と嬉しい音も鳴り響き、ますます気持ちも入って行き易く作られています。
面白い視点での例えも満載で、顔の表情は“なめらか”だからアナログ、ことばは“とびとび”でデジタルとか、おこめとおもちの例えもウィットに富んでいて、聞いてなるほど♪と感心してしまいます。
小学2年生の息子は最後まで喜んで聞いてから、家にあるものがアナログかデジタルか当てる遊びまでして、親子で十二分に楽しめました。
また、よく見るとページのどこかに“謎の三角形”が描かれいているのが気になりました。サインかな?とも思いましたが、他にも“カギ”が落っこちていて、最後のページにペアで登場するので、もう片方がどこかにあるのだろうかと、何度も戻っては探してしまいました。タイガー立石さんの愉快なイタズラなのかもしれないですね。