関西弁、と言うより、正確には「大和弁」でしょうか。
大阪生まれ・大阪育ちの私ですが、なかなか読むのが難しいです。
でも、それっぽく読めていればいいんじゃないかと思っていますが(笑)
絵本講師の資格を取るために勉強をしていたとき、
中川正文先生の講演を聞いて、
このお話が、昔話ではなく、中川先生の完全な創作絵本だと知りました。
まるで、昔から、この口調で語りつがれてきたかのようなリアリティです。
ごろはちは、村人にてんご(いたずら)をしますが
子どものするような、本当に悪気のないいたずらで
村人も、そのことを承知していて、
「あないして、おそなえのさいそくしてはるのや」と、あぶらげのお供えを欠かしません。
昔、神様と人とがもっと近かったとき、本当にこのような関係だったのではないかな?
鉄道など走っていない時代のことです。
村人たちは、走ってくる汽車を見ても、本物だとは思わなかったのです。
ごろはちは、村人たちをかばって・・・
でもでも、ごろはちが普段から村人をだましたりしていたからこそ
「ごろはちに だまされとるのとちがうやろか」と村人たちも思ったわけで
そう考えれば、自業自得?と取れなくもないのですが・・・
なんにしても、ごろはちのおかげで村人たちは助かったわけです。
ごろはちは神様になる運命だったから、いずれは何かしらの形でこうなることになっていたのかもしれません。
長男は、保育園の年長さんのクラスで、このお話を劇で演じてたのを見ていたので、
ストーリーは把握していました。
まだ、感情移入して泣いたり、ということはありません。
何度も読み、年齢を経てまた感じるところが違ってくるかと思うので、繰りかえし味わいたい絵本です。