エルサ・ベスコフさんらしい、ちょっとレトロな雰囲気の素敵な挿絵に魅かれて手に取りました。
小さなお魚スイスイと、スイスイを釣り上げてしまった男の子トーマスのお話です。
スイスイを心配して、お魚仲間が助けに行こう!と行動するところはちょっとだけ【ファインディング・ニモ】に似ているかな、と思います。
でももちろん、こちらのほうがずっとずっと前からあるお話だと思いますが。
スイスイも、トーマスも、とても生き生きと描かれています。
さらっと読める素敵なお話ですが、その中には、野生の生き物を人間のエゴで閉じ込めてしまうのは自然の摂理に反している。あるがままの姿に、こちらから寄り添っていきましょう、というメッセージも伝わってきます。
魔法で姿を変える魚たちの、ちょっと不思議な姿が楽しいです。
挿絵もたっぷり楽しめる、素敵な絵本です。