アメリカのカウボーイの日常生活を描いた絵本。
2005年刊行。原書:1949年。
カウボーイのスモールさんの一日に密着。牧場での仕事や、相場の手入れ、仲間たちとの共同作業、音楽や遊びなどの楽しみを、愉快な調子で教えてくれる。
映画や漫画などでカウボーイという存在と、言葉は知っていたものの、実際の様子は知らなかった。
最近、現代のアメリカのカウボーイが、youtubeで動画を配信しているのを見て、面白がっていたが、なかなか大変な生活だとも思った。本書で出てくるワゴン(馬車)や、小屋などは、本物に忠実に描かれているようだ。
最初に、日本の読者にはなじみが薄い乗馬関係の言葉を説明してくれる。馬具の名前と、働き、使い方など。
カウボーイの独特の衣装についても、巻頭に着せ替え人形の絵みたいに、帽子やブーツ、ズボンの上に履くズボンなど、説明の絵があって、わかりやすい。
昔の生活なので、手作りが基本で、なんでも自分たちでどうにかする様子が、たくましい。
いろんな便利な機材が使える現在の生活も素敵だが、体力勝負で自分で工夫・創作しながら仲間と助け合う生活も素敵だと思った。
遠い国の、体験したことがない生活がちょっと身近に感じられた。
それにしても、スモールさんは、明るく前向きで誇り高い。
カッコいいぞ。