夏の干上がったカラカラ天気の日におすすめ。タイトルページからいきなり大事件の予感。なにしろヤカンがちゃぽんちゃぽんと走ってくるのですから。子どもも大人もここから事件の顛末を見届けるまで、夢中になる絵本です。ヤカンたちが準備体操をやるところから息を出し切るところまで、聞き手の子ども達もいっしょにその気になってやってくれるのです。次第に黒雲がわき上がり、乾ききった大地や生き物たちに恵の雨をもたらすのです。テンポノいい超ナンセンスで癒されるお話。かがくいさんに長生きしてもっと、もっと作品描いてほしかったと思います。本当に残念です。