最後はハッピーエンドですが、ちょっと切なくでも前向きになれるお話でした。4歳にはちょっと難しい内容です。
友達に先立たれ、名前を呼ぶ人がいなくなり、寂しさを紛らわすために自分より長生きをするとわかっている「物」だけに名前を付けて暮らすおばあさん。
ある日からおばあさんの家に子犬がやって来るようになりました。餌はやりますが、自分より先に死んでしまう事を恐れているおばあさんは決して飼おうとせず、名前も付けません。犬も大きく成長したある日、突然おばあさんの家へ来なくなりました。おばあさんはいてもたってもいられず探しますが、そこで初めて犬に名前をつけなかったことを後悔します。さて、犬は見つかるのでしょうか?
おばあさんが犬に名前を付けなかった気持ちも分かります。でも、命には物では満たされない温もりがあるって言う事を改めて教えてくれます。命は限りがあるから寂しいけれど、限りがあるからこそ大切なんだという事だと思います。
絵がとっても綺麗です。いかにも日本人が憧れる外国の田舎風景と言ったお洒落な感じで、風を感じるような優しさです。