「ティラノ」シリーズの第6弾です。
実は、ティラノサウルスは心が優しいということが伝わってくるお話です。
ティラノサウルスと3匹のホマロケフェレとは、まったく言葉が通じません。しかし、互いの言葉を知らなくても、両者の関係はどんどん親密なものになっていきます。
ティラノのために採ってきた赤い実を、ティラノが食べないので、ホマロケファレが悲しそうな顔をしていました。そんなホマロケファレに気づき、「うまい!うまい!」と無理矢理、口に入れるティラノ。
言葉がわからなくても、それ以外の方法で、人に気持ちは伝わるんですね。また同様に、伝えることもできるんですね。
雪の降るなか、3匹のホマロケフェレを抱き、涙を流しながら歩いていくティラノの姿を見ていると、どうしたらこの3匹を助けてやることができただろうか、と自分のことのように考えてしまいました。雪のなか、また一人ぼっちになってしまうティラノのことを思うと、心が苦しくて、仕方なくなります。
このお話ならば、幼児の心にもストレートに伝わると思います。