「いってきます」と意気揚々とお出かけしたアヒルさん。
ところが、後からくる動物たちに次々と追い越されてしまいます。
「まって、まって」
必死に急いで追いかけるけど、追いつけなくて・・・。
ぽつんと寂しそうなアヒルさん。
でも、最後のページではみんな待っていてくれました。
「まってたよ、アヒルさん」の言葉もうれしいね。
「おさきに」とアヒルさんを追い越す動物ごとに、
ちょっと声色を変えて読むと娘が喜びました。
ウサギさんは少しひょうきんに、
ウマさんは「ひひーん、パッカパッカ」とオリジナルの擬音語・擬態語を入れて、
ゾウさんは声を太く低めにして、というふうに。
版画の絵がとても魅力的な絵本です。
ちょっと硬質な線と、なめらかな色調。
余計なものが取り除かれた、すっきりとした印象。
ストーリーもかわいらしく良いことはもちろんですが、わたしとしては絵のほうにより魅力を感じた作品です。