クリスマスにおすすめの絵本です。絵に派手さはありませんが、ほのぼのとして温かな気持ちになります。
クリスマスプレゼントがもう一つ欲しくて、サンタクロースのおじいさんをだましてしまう、子うさぎましろ。
だまされていると知りながら、ましろを非難する事もなく、そのまま受け入れ、包み込むサンタクロースのおじいさんの優しさ。
親子でこの本を読むと、子供は、ましろの行動や心の変化から、「嘘をつく事(悪い事をする事)は自分を苦しめる事なんだよ」、「心から反省することは大切なことなんだよ。そうすれば救われる事もあるんだよ。」、「人と喜びを分かち合えるって楽しい事だよね」ということを学ぶ事が出来ると思います。そして、親はサンタクロースさんの寛大さ、優しさから子育てのヒントを学ぶことができると思います。
自分の事しか考えていなかったましろが、「僕の木じゃないよ。神様の木だよ」と言う所は、ましろの純粋さに心が洗われる思いがしました。
また、作者の佐々木さんが両眼を失明なさっていらっしゃるからか、「たくさんのベルの、すきとおるような響きが重なり合って…」という表現など、音に対する繊細な表現が素敵だと思いました。
是非、親子で読んでみてください。