自分が子供の頃に繰り返し読んだ、クリスマスの絵本です。贈り物のなる「ましろ」のもみの木はそのままクリスマスツリーのイメージと重なり、取っても取ってもすぐに新しいプレゼントをつける場面が大好きでした。ヘンゼルとグレーテルの「お菓子の家」などと同じく、子供たちの夢が形になったような本です。
大人になった今読み返してみると、サンタクロースの服装が見慣れた赤いスーツではなくカトリックの大司教風だったり、『かみさま』という言葉の使い方などには、思ったより宗教色が出ている気もしました。この点で、親の好みは分かれるかもしれません。
息子には去年のクリスマスにプレゼントしました。はじめのうちはとっつきがよくありませんでしたが、ストーリーが理解出来てからは大好きになりました。古風な正しい言葉遣いで書かれていますが、絵本の割には文章が長く、若干冗漫な印象がする場面もあるので、読み聞かせや読書に慣れた時期のほうが導入がスムーズかな、と個人的には思います。