この絵本の主人公は、お母さんの膝の上の男の子です。名前は、設定されていません。
この男の子が言うのです。
「ここ」は、街の真ん中、公園の近く、椅子の上。
「ここ」はさらに広がり、空の下、大地の上、山のふもと、さらには星の表面にまで到達します。
最後には、お母さんの心臓の真ん中であると同時に宇宙の真ん中でもあると結論付けます。
生活をしていると、自分のいる「ここ」がとても狭い空間であるとしか認識できないけれど、視野を広げれば、とてつもなく大きな大きな空間の真ん中だということに気が付きます。
そのことに気付いたら、自分が抱えている悩み事の大半を、なんでもないことのように感じられるかもしれません。
年齢性別に関係なく、誰にでもお勧めできる絵本だと思います。