「現在の戦争」が驚くほどさらっと描かれていました。
しかし、よくよく見てみると、淡々と描かれた絵本のなかに、たくさんの情報が描かれていました。
・どうして突然、民間施設である学校が攻撃されるの?
・女の子の家族はどうなったの?
・女の子は逃げる間、一人でどうしていたの?
・ボートに乗って着いた先の浜辺にあった靴って何?
・女の子が身を寄せた小屋って何?そこは本当に安全なの?
・女の子がこんなにも大変な思いをしているのに、安全な学校で学んでいる子どもがいるって、どういうこと?
・女の子が大変な思いをしているなか、今、「あなた」は何をしているの?
一見、簡単な内容に見える絵本ですが、きちんと知識を持って読まないと見えないものがたくさんあるように感じました。
そして、知識を持っていても、積極的に情報を取りにいかないと、知るべきことも知らないまま日々が過ぎ去ってしまうという現代社会の在り方を、この絵本をとおして実感させてもらいました。
私たちは、何を知る必要があり、何をすべきなのか問いかけられた絵本でした。
この絵本を読むと、「自分も平和のために、何かしたい」という気持ちになります。
このような気持ちを持つ人が増え、いつか連帯して、世界を変える一つの力となり、その一員に自分がなることができたら、とてもうれしいです。