「仕事のくふう、見つけたよ 花屋さん・ドラッグストア」 渡”邉恵’里’さんの声

お店や施設に取材に行き、調べ学習をする方法を具体例を通して解説した写真絵本。取材の準備、現場での注意点、インタビューの仕方、資料のまとめ方などの要点が書かれてある。

学生時代に、調べ学習の一環として実際に企業に取材に行く、という体験をしたことがない。今の学校ではそういう時間もあるのだろうか？
仕事の現場を取材したテレビやラジオ番組、児童向けの本が多く見られるようになり、将来の自分の仕事を考えるのに非常に便利な時代になった。私が就職を考える時には、まったく資料がなかった。調べようもなくて、途方にくれたことを思い出す。大人になってからの転職活動なども殆ど同様で、調べ方がわからない上に、いい年になってそんなことも知らないのか！と常識を疑われることも多々ある。

お店屋さん（ここでは花屋とドラッグストア）も、いつも利用しているにも関わらず、意外と何をしているのか知らない。商品の仕入れや配置の工夫、接客の工夫などがよく考えられていて勉強になった。どんな仕事も、大変な部分や頑張りどころがあるのだろうけど、それを思いやるための材料が、自分には乏しい。だからついつい軽く見てしまう。そんな態度は非常に失礼だと、今更ながらに思った

給料や立場、仕事内容などがいろいろな大人の職場。身近な存在ほどよく見ていないとわかる。この本は、子どもが読むものだけど、大人が読むと相手の立場や状況が理解できるから、無用なクレームや争いが減ると思う。気持ちよく、相手を尊重して生活したい。