私は子どもの頃に、世界名作全集で読みました。王子の優しい心が胸をうつ作品です。無償の愛を表現したらこんな形になるのでしょう。なぜかこの作品を読むと、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を思い出します。
王子は銅像ですから、病気の子どもを看病するわけにはいかないので、つばめに使者を頼みます。自分の体の一部を削って分け与えるのですが、身を削る痛みを味わっているわけです。
美しい心と行為を描いた作品ですが、子どもの頃は、王子の善行が街の人には理解されず取り壊されてしまうのが悲しかったです。
大人になってもこの話を子どもが記憶してくれて、子どもの心の中に優しさのたねが残るといいなと思います。
息子は、王子が貧しい人たちの暮らし振りを見ては涙を流しているので、「これって題名なんだった?」と「しあわせ王子」という題名を何度も不思議そうに確かめていました。