企画・原案が星野道夫さんで、作が鈴木まもるさんって、どういうことだろうと思って、本書を手にとりました。
その訳は裏表紙にありました。
この裏表紙に使っている写真を撮ったのが、星野さん。
この写真から物語を想像させたのが、鈴木さんだったわけです。
命の巡りを、丁寧に、それでいて淡々と簡潔に描いてくれているので、とても分かりやすかったです。
ヘラジカ同士の戦いのシーンはものすごい迫力でした。
その後、オオカミやヒグマ、ワタリガラスやヒバリたちが朽ちたその場所で生きるために活動している姿は、動物たちの自然を描いているどこかのテレビ番組を見ているみたいで、この世界と同化したように感じることが出来ました。
星野さんの写真も素晴らしいですが、その写真からこのようなヘラジカの物語を想像して、創造してしまう鈴木まもるさんもすごいなぁと改めて思いました。
とても見ごたえのある1冊です。
小学校高学年くらいから、中学生・高校生に読み聞かせで紹介したい作品です。