何の変哲もない題名ですが、星野道夫さん原案ということで気になっていました。
そして、鈴木まもるさんの絵。
表紙の絵を見て、ラスコーの洞窟壁画を感じました。
その瞳に宿る光がとても印象的です。
何気に裏表紙を見て、納得。
角の絡まった2頭のヘラジカの骨の写真。
なんと、この写真から構想を得た作品なのですね。
舞台はアラスカ、デナリ山のふもと。
大きなオスのヘラジカが率いる群れに、見知らぬオスが近寄っての戦い。
ところが、双方の武器である角同士が絡まってしまうのです。
そして身動きできないところへ、天敵が。
後半は動物世界の営み。
骨までも、動物たちの栄養になるというのは初めて知りました。
鳥たちの営みが添えられているのは、
鳥の巣研究者鈴木まもるさんならではでしょう。
小学校高学年くらいから、動物たちの生命、感じてほしいです。