星野 道夫さんのエッセイや写真が好きで、
よく読んだり、写真展も見に行ったことがあります。
なので、正直、鳥の絵本で何冊も読ませてもらっている
鈴木まもるさんの絵本ということでも、
星野さんの、あの直接胸に響いてくるような言葉や
写真の力ではなく、絵本かと、
あまり期待していませんでした。
でも、絵本だからこそ、
注目させるべきところに
迫力を持たせることができるんですね。
特にヘラジカの戦いの目の力には
引き込まれるものがありました。
子どもたちは、角が絡まって離れられなくなり
狼に食べられ、死んでいった姿に
少し間抜けさを感じたようで、
ちょっと馬鹿にしたことを言っていました。
5歳や8歳児にはまだちょっとわかりにくかったかもしれません。
でも、私は、
仲間のために戦い、
力の限り戦い続け、
その体が他の生き物の血肉となり、
命が巡っていくところに
壮大なドラマを感じ、感動しました。