私は猫って、表情に乏しい動物だと思って、見た目の可愛さは理解できつつ、あまり好きではありませんでした。猫カフェで撫でていた無表情の猫にいきなりかまれたりしたので、「嫌なんだったら、言ってよ!!表現しなさいよ!」と思ったことも。
その点、犬はとても分かりやすい。
顔の表情筋が猫とは全く違う造りなのか、嫌なら不機嫌な顔、怖かったら怯えた表情、楽しかったら笑ったりする。
この作品の猫は、そういう視点ではとても犬的。
一人の時間を思う存分、満喫している部分は猫的だけど、目力や顔の表情で表現する感情がとても豊か。
こんな猫となら友達になれるかもしれない。
私のそんな感想をよそに、根っからの猫好きのわが子は、始終「くぁわいい〜!くあわいい〜!」と、大絶賛。暗闇でぴかー!と光る顔ですら「…かわいい。」と評価していました。
猫だけでなく、全体のイラストがとても丁寧に描かれているのも良かったです。
猫好きさんなら、もっと好きなる絵本。