コロボックルシリーズ第4作目。コロボックルのツムジのじいさまは、非常に動体視力の良いタケルという赤ちゃんと出会います。
ツムジはタケルと友だちになります。「だれも知らない小さな国」では、せいたかさんだけであったコロボックルの味方。コロボックルたちだけの世界から、少しずつではありますが、仲間になれるであろう人間への積極的なアプローチが始まります。
佐藤さとるのお話には、町の発展・開発という話が少なからず登場しますが、この話も例外でなく、急速な町の発展は、環境も汚していきます。
かつてきれいな池だった所に、一人がゴミを捨てまた別の誰かがゴミを捨て死んだようになった池。
コロボックルと人間が、身近な環境を守ろうと奮闘する姿が印象的でした。久しぶりに1作目から4作目までを読み返しました。長い話であるにも拘わらず、読み返してみると次が気になってあっという間に読むことができました。
日本にも優れたファンタジー作品があることを再認識させてくれる作品なので、ファンタジー好きな子どもたちにぜひ読んでもらいたいです。