今年の節分に、と選んだ絵本です。が・・・、考えてみれば、これが娘と読んだ最初の「節分の絵本」でした。今まで、鬼の出てくるお話はいくつも読んだことがありましたが、「節分」ということでは、初めてだったんですね。
去年までは、由来や意味も考えず、単に「豆まき」の行事として、「鬼は〜外! 福は〜内!」とやっていたんだな、と思うと、なんだか「おにた」に対して申し訳ないような気持ちになってしまいました。
「おにだって、いろいろあるのに。」という、おにたの言葉、本当に心に突き刺さりますね。お母さんに心配をかけまいと、やさしいうそをつく女の子の横顔にも、心を打たれました。
おにたがもってきてくれた「あたたかそうな あかごはんと うぐいすいろの にまめ」。女の子が初めて見せた子どもらしい笑顔が、本当にかわいいな、と思いました。娘も、ぱあっと顔を赤らめ、私のほっぺにチュっとキスをしてきました。でも、次の瞬間には、その子どもらしい純粋な心が、おにたを傷つけてしまうことになるとは・・・。切ないですね、本当に。
読み終わって、娘に、「おにたは、住むおうちが見つかったかなあ?」と聞いてみましたが、無言で首を横に振るばかり。「じゃあ、どこへ行ったんだろう?」と、再び問いかけてみると、小さな声で、「Jのうち」と、答えた娘。「だって、ひいらぎの葉っぱ飾らなかったもん。」
そうか、おにたは、うちに来たんだぁ!!(よかった、よかったあ。)
娘曰く、今年の節分には、「おうちの中にはお豆をまくけど、お外には投げない!」んだそうです。そして、「看板も立てるの!」
「おには、きてもいいですよ。やさしい、いいおにだけなら いいですよ。」って書いて。