一度読んでみたいと思っていた本です。
このお話は、”おにた”にとって、一年で一番つらい、節分の夜のお話。
女の子は、お母さんを心配させまいとお腹が空いているのに、ご飯は食べたから、心配いらないとうそをつきます。
こんな小さな子が、お母さんを思いやってうそをつかなければいけないことが、とても切ないです。
”おにた”は、女の子が、豆まきをしたいといって、どうしようもなく悲しい気持ちになったことでしょう。
でも、そのまま消えるのでなく、黒い豆を残して消えました。誰かのために、無償で尽くす、本当に優しい鬼さんでした。
でも、疑問が・・・”おにた”は、黒豆になってしまったのでしょうか?そっと、帽子を残して、他に行ったのでしょうか?
黒豆になってしまったのではないことを信じたいけど・・
あまんさんがあとがきで、いわさきちひろさんの絵を”叙情的”と表現しておいでます。ほんとに、その言葉の通りのステキな絵で、お話と感情とぴったりです。