アナウンス・カーから「今日の夜、広場でパーティを開きます。みなさん、一緒に踊りませんか」の声が流れてきます。
ホセじいさんは、畑から家へ戻り、アナばあさんを誘います。
アナばあさんの、答えは「もうお婆さんだから、パーティは似合わないわ」
ホセじいさんは、アナばあさんに一輪のマーガレットを摘み、再び誘いの言葉をかけていきます。
鏡に映る姿にアナが漏らす言葉を、次々とホセは美しい愛の言葉にかえていきます。
年老いることは醜い事ではない。
愛を保ち続け、共に生きてきた事が美しいのだと教えられます。
マーガレットを一輪髪に挿したアナのはにかむ様子は、少女のように可愛らしい。
たくさんの言葉でアナを誘うホセの言葉は、若者以上に情熱的です。
アナを讃えるホセの愛や優しさの表現は、作者の生まれ故郷アビラ(世界遺産に登録されています)で目にしたものだそうです。
あ〜、あやかりたい。
素敵な大人向けの本でした。