2006年のベルギーの作品。
レオ・ティマースの作品は、「うんてんするのはだあれ?」「うみのおいしゃさんモグローせんせい」を読みましたが、何と言ってもその絵が良いです。
物語は、かめの背中に冠が落ちてくるシーンから始まります。
かめは、得意になって さけびます。
「ぼくは、おうさまだ!」
それから友達と会うのですが、それぞれ自分が、おうさまだと主張します。
ヤギ、フラミンゴ、ヘビ、ブタ、ワニ、ゾウと思い思いの場所に冠を被ります。
最後に登場したのは、オランウータン。
何と、冠を被って逃走するのです。
みんなに追いかけられたオランウータンは、誰かとぶつかって立ち止まるのですが、それが冠の持ち主というオチです。
その動物は、実は物語の最初のページの前のページに描かれていて、既にストーリーは始まっていたのです。
ストーリーは単純そのもの。
それにひきかえ、レオ・ティマーニの描く絵は秀逸です。
色が鮮やかで、適度にデフォルメ効いた動物の絵は、小さいお子さんなら誰しもきっと喜ぶはず。
皆さんの評価は高くないのですが、絵を中心に考えればもっと高い評価になっておかしくないと思います。
3歳ぐらいから楽しめる絵本で、オススメです。