あべ弘士のシートン動物記A。
カナダ・トロント近く、ワタオウサギの親子のエピソードです。
冒頭から、ウサギの言葉、というキーワードが示されます。
これは、シートンが気付いたもの。
それだけ、しっかりと観察していた証ですね。
さて、メインは子ウサギ、ラグの成長物語。
母ウサギから教わる様子が子育てにも通じるように感じました。
でもそこは、自然界。
早速大きなクロヘビに襲われ、ギザ耳になってしまうのですから、
その厳しさが伝わってきます。
シートンが解読した、後ろ足で地面をたたく信号が興味深かったです。
森で生きるための、バラエティ豊かな技と知恵に敬服です。
いろいろな生き物たちとの攻防も切実です。
そして、同じワタオウサギとの縄張り争い。
母ウサギの存在感も忘れられません。
小学生くらいから、生きる姿、しっかりと受け取ってほしいです。