フランスの絵本作家トミー・ウンゲラーの描く、
機械仕掛けの「性の快楽」の永久機関とでもいうべきイラストが、
多数掲載されています。(子どもにはあまり勧めできません・・・)
内容としてはかなり偏執的なエロティックなものです。
子どもを楽しませる絵本作家がこうした本を発刊するということ自体とても珍しく、
一方で深い人間の闇の部分を垣間見ることができる気がします。
読み取れる示唆としては、「愛なき世界への抵抗」でしょうか。
機械に支配された快楽の世界を描くことで、愛のない性の消費が進む社会への作者なりの抵抗・警鐘という文脈に位置付ければ、腑に落ちます。