なにやらあやしげな表紙に『すてきな三にんぐみ』ってどういうことなの?という素朴な疑問を持ったまま読み進めると、なるほど。
念入りな準備に手際よい手口。強盗のプロといった感じのする三にんぐみですが、女の子の「こんなにたくさんのお金何に使うの?」という一言に、考えこみます。
目的なんかなかったんです!
お金儲けが好きな大人には、ドキッとする問いかけですよね。
改心した三にんぐみは孤児のための家を作り、悲しいかな、どんどん人が集まり、孤児たちも成長し、結婚して子を作り三にんを慕って近くに家を作り、と「悲しくも幸せな街」ができあがって行きます。
そして、三にんぐみのトレードマークのさんかく帽子に似せた建物が、三にんぐみの死後も、街を見守っているという結末。
ちょっぴり切なくて、とても心温まる内容です。