表紙にはいかにも怖そうな顔をした3人の男。
子供の絵本にしては珍しく暗いトーンで描かれています。
3人組の目つきも鋭いし、一体どこが「すてきな三にんぐみ」なの?と思いながら、読み聞かせを始めました。
物語の前半、彼らはただの泥棒です。
人々に恐れられ、金品を奪い取るまぎれもない悪党。
でも、一人の少女を連れ帰ったところから話の展開は大きく変わっていくのです。
文章はとてもシンプルなのに、中盤から後半への流れは私たち親子には大変ドラマチックに感じられました。
最後のページでも決して多くを語りすぎることなく、かつてあった出来事を振り返るような語り口が秀逸で、息子も「感動した!」と目を輝かせていました。
お話をきちんと理解出来るぐらいの年齢のお子さんにおすすめしたい絵本です。
何故この3人が「すてき」なのか分からず、ただ怖いと感じるだけではもったいないから…。