今年の夏休みは、8歳の長女にもそろそろ知識を深めてもらおうと戦争に関する絵本を何冊か読んでいます。
『いわたくんちのおばあちゃん』『すみれ島』ときて、三冊目に読んだのがこの『おこりじぞう』でした。
私自身、子供の頃に読んで深く記憶に残ったお話です。
原爆が落とされたその日。
町は炎で真っ赤に染まり、ある人は一瞬にして命を奪われ、ある人は体中にひどい傷を負って辺りをさまよっている――そんな中、一人の少女がいつも笑顔を絶やさなかった『わらいじぞう』の元にやってきます。
全身にひどいやけどを負ったその少女は、お地蔵様に水をねだるのでした。
今まで読んだ二冊とは違って、ここまで原爆の恐ろしさ・悲惨さを描いた絵本を読んだことはなかったので、正直反応が心配でした。
でも娘は、ちゃんと少女の苦しみや悲しみを素直に読み取ってくれたようです。
みずからの意思ではなく戦っていた人がいたこと、一瞬にして家族を奪われ一人ぼっちになってしまった人、そして原爆のせいで苦しみながら亡くなった大勢の人達がいたこと。
本当にむごくて悲しい過去ですが、子供達には目をそむけずにその事実を知っていてほしいと思います。
そして、同じ過ちを犯さない平和な未来を作ってほしいと願わずにはいられません。