オツベルの過酷な支配の中で、けなげに働き、弱っていく白象。
赤を背景にしたことで、白象の弱々しさが際立ち、宮沢賢治がこの作品に込めた思いが、ストレートに伝わってきました。
今の社会に通じるものがある内容ですが、もしかしたら宮沢賢治が生きた時代のほうが、今よりもひどい労働環境だったのかもしれませんね。
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それにしても『オツベルと象』の世界観を、荒井良二さんが 見事に描ききっていますね!
編集者松田素子さんインタビューで、ミキハウスの「宮沢賢治シリーズ」は、「基本的にはすべて違う絵描きさんに依頼」されていることを知りました。
『オツベルと象』を荒井良二さんが描かれたのは、さすがの選択だと思います!