人間も、動物も、木々も、自分を歓迎してくれないと知ってきたかぜの子は元気をなくします。
「ああ、ぼく、みなみかぜになりたかったなあ。…」
そんな時、きたかぜを呼ぶ声がして。。。
実は私、寒いのが苦手なので、北風にはできるだけご遠慮いただきたい!と思っていたのですが、この、「きたかぜのこ」のストーリーを読んでからは北風に対する受け止め方に変化が。(と書くと、ちょっとおおげさですが!)
だって、「きたかぜのこ」にもお母さんがいて、「かぜのくに」を旅立つ日に「…きたかぜも りっぱな かぜだからね。そのことを わすれては いけないよ。…」と言って送り出してたのです。
この北風親子のやりとりを読むと、「きたかぜのこ」を応援したくなってしまいました。
荒井良二さんの絵も、お話にぴったりで、しかも甘くなりすぎていなくて好きです。この季節にぴったりの、読むと心がほんわか温まるおはなしです。