愛嬌たっぷりのネコ“モグ”はありえないくらいの“わすれんぼう”
です。どれ位かというと、ごはんを食べたことくらいは序の口で、
空を飛べないこと(そもそも飛べると思っているのもありえないけど)
や、家族の顔も憶えているか怪しいほどです。
まるでコントのような設定です。
“モグ”が外出する専用のドアの存在も忘れてしまって、
外で「にゃあ‥にゃあ」(開けてぇ)と催促するのはいつものこと。
そんな“モグ”にお父さんもお母さんも「まったくもう!」と
呆れ気味ですが、息子はこの「まったくもう!」のセリフがとても
気に入って、読む度に“ケラケラ”笑っておりました。
そんな“わすれんぼう”な性格が幸いして、ラストではお手柄を
挙げることになるのですが、その時の“モグ”の必死の形相と
いったら滑稽で面白すぎて言葉がありません。
「こんな“モグ”みたいな猫欲しい?」と息子に聞いてみると、
とても困った顔のまま、ついにコメントがありませんでした。
背丈からして息子と同じくらいの(絵本に出てくる弟)ニッキーの
半分はありますから、でか過ぎますよ。
僕は猫のおなかを枕にして寝てみたいと思っていますが、
それでもこの性格では‥ちょっと遠慮します。
絵本の中だけで楽しみたいと思います。