腰の折れた雀を介抱するおばあさん。
最初のおばあさんは、動けなくなった雀を助けたい一心で介抱しています。そこには無償の愛情が感じられます。
おばあさんの家族(絵からすると息子一家らしい)も「もうろくしたな」と笑いながらもその笑顔に悪意は感じられず、おばあちゃんが留守の時には、家族がみんなで雀の面倒を見てくれる。愛があふれる家庭だからこそ、愛のある結末。
昔話に定番の
一方、隣の家は・・・
「おなじばあさんでも、こっちはだめさ」と言う家族(こちらも息子一家の様子)。そういう関係性の中この家族は暮らしています。
だから、腰の折れた雀が見当たらないと、自分で雀の腰を折ったりできちゃう。否、そういうおばあさんの息子だからこの前出の言葉が発せられる。
勧善懲悪を主題としているのですが、ただただ「善を勧め、悪を懲らしめる」のではなく、善き行いができる人には温かい心が育まれている事が感じられる。
物事の善し悪しを子どもたちに教えるのも大切だが、その前にそれを受け容れられるほどの温かい心を育てたい。
どちらも息子を育てたのはこのおばあちゃん達(母親)なんだもの。