「ラプンツェル」というと何となく反応してしまう私が、もう一冊と手にしたのがこの絵本です。
調べると「ラプンツェル」には絵本も多いけれど、原作をモチーフにした小説、原作に刺激を受けた小説がなんと多いことでしょう。
それだけに「ラプンツェル」のイメージは子どもから大人まで深く根付いているように思えます。
さて、この絵本ですが、めくってみてとても違和感を覚えたのです。
物語はまさにグリム童話そのものなのです。
文字が小さいからでしょうか?
本が薄いからでしょうか?
内容は同じでも凝縮された感じは、子どもよりも大人の読者層を対象としたからでしょうか?
何よりもうなってしまったのはヘイグの絵。
残念ながら自分は邪悪さすら感じてしまったのです。
私のラプンツェル像が崩れてしまいそう。
なんともクセのある絵がき方。
その中でラプンツェルと王子の若さだけは評価できるのですが、もっと恋物語風の描き方をしてほしい。
ヘイグさんは、妖精のイラストでは有名な方のようですし、調べてみると自分好みの絵も多いのです。
どうしてこんなことになっちゃったんでしょうか?
原書の絵本は多いのに邦訳されている本が少なかったり、絶版になっているのはなぜでしょうか?
日本人にはあまり支持されないということなのかもしれませんが、なんとも不思議な一冊です。
こんな「ラプンツェル」もあるということです。