吃音のある筆者の、少年時代の実話。
「口の調子が悪い」時がある筆者。
学校でからかわれ、そんなときは口もききたくなく
迎えに来た父と川原で過ごします。
父が
「川の流れを見ろ、お前の話し方にそっくりだ」と言います。
川の流れは、よどみなくさらさら流れるだけでなく
時に岩にぶつかり渦巻きながら流れていくのです・・。
思い通り言葉はでてこないけれど
胸の中にたまった言葉はあふれるほどで
泣いてしまいそうなときは、この川を思い出そう・・。
父の言葉を聞いて
少年は言葉には出さずとも、胸の中でそう誓います。
とにかく、和訳が素晴らしい。
言葉にできない思いをが美しい日本語で表現されていて。
その様はきらきらと輝いています。
声に出して読みたい。
そんな一冊です。