字が小さく、字数も多いので6歳の子には
自力では読めませんでした。
寝る前の絵本タイムで3歳と6歳に読んであげました。
ストーリーはグランガァールという知人に宛てた
手紙の中のお話です。
作者が知人に伝えたいことを
この話を引用したのです。
このあたりが幼児では読み取れないのではないかと思います。
スガンさんが飼うヤギはいつも脱走します。
今回のヤギもオオカミに食べられると聞いていながらも
山へ逃げるのです。
塀の中で毎日同じ草を食べる生活にさよならし
広野で駆け回り、見たこともない草にありつきます。
外の動物にも出会い素敵な時間が過ぎます。
夜になりやっぱりオオカミに狙われ、
スガンさんが家からヤギに戻ってくるように
ラッパを吹いているのに、戻らない。
ヤギは死闘の末、食べられます。
このヤギの気持ちを考えてもらいたい。
命を犠牲にしてたった一日だけの自由を得ることの意義。
そして塀の中から見る山が
どれほど美しくヤギにとって憧れだったか。
そしてその憧れの元へ行くことができて、
さぞヤギは満足だったであろうと思いました。