すごい飛躍の連鎖に驚くばかりのお話です。
小さなキャベツへの水やりを拒んだ娘に対して、お母さんは小さなお仕置きを思いつきました。
お仕置きを頼まれた小犬がそれを拒んだために、お母さんは小犬にもお仕置きを考えるのです。
この連鎖は、お母さんが死神に殺人を依頼するまでにエスカレートします。
事態は遡りを始めて、小さなキャベツへの水やりをすることができました。
結果オーライの笑い話ではあります。
でも、こんなモンスターのようなお母さんを想像すると、身の毛がよだちます。
どうしてお母さんは自分で水やりをしないのでしょう。
お仕置きとしつけは別物です。
この寓話を笑ってばかりいられないのは、考えすぎでしょうか。
些細なきっかけの蓄積が、子どもの虐待死にいたらせた事件を思いおこしてしまいました。
大人にとっては意味深い絵本です。