雪国に現れた巨大な青虫が、山の草をどんどん食べてしまいます。
草を食べつくしたら、今度はスイカ畑に…。
児童画のような絵、子どものような自由な発想、ちょっとクセがあるようにも思えたのですが、子どもたちにはなじみやすい絵本のようです。
登場する動物たちや人間は固定観念のとらわれない色使いや描き方、むしろ作為的に稚拙にしたようにも思えるのですが、これは小学校の教室に飾られた児童画のパワーにつながるようにも思えます。
スイカを食べようとした青虫に、人々は銃で立ち向かいます。
にわか雨とカミナリに退散させられてしまうのですが、神の声なのでしょうか。
その後に、「食べさせてあげれば良いじゃないか」という人々の声は土地の声?
巨大な青虫の糞が腐葉土となり、その後甘いスイカができたとさ。
テーマは共生でした。
少し強引なように思いますが、子どもには違和感はないようです。
よく考えると、語り口は大人でした。
「ごくつぶし」「腐葉土」、言葉の解説がありましたが、「ごくつぶし」にはびっくり。
これが意外と新鮮だったのか、子どもたちの頭に「ごくつぶし」の言葉が残ったようです。