味わいのある昔話を探していて借りてきたのですが、なんとも濃〜い味わいのお話でした。
あくびをひとつする度に、3人の娘が一人ずつ山男に連れて行かれます。そこからして、「なんで??」と疑問だらけなのですが、山男がさらって来て嫁にした娘に出す無理難題も「何のために??」と謎を深めます。
小学校の読み聞かせに使うつもりでしたが、結構強烈な描写もあるので、ちょっと見送りました。
家で子供に読んであげるにはためらいはなかったのですが、教室ではいろんなタイプの子供がいるので、娘が殺されて鍋で煮られる場面など、恐怖を感じる子供もいるかもしれません。
鍋から 娘の足が飛び出てたりして、私も読んでてちょっと怖かったです。
しかし、話の内容も結末も、読み終えた後に胸に何かが残るもの。
山男の願い。なぜそこまで願ったのか・・・。
子供たちよりも、大人に読んで欲しい一冊かも。
私には、蔵の中で倒れていた若者が、善人だとは思えなく・・このお話の中では語られていない悲劇があるように思えます。
今まで読んだ事のある日本の民話とは違う趣を感じました。