中途失明という大変な体験をした山アさんですが、不安やドキドキを胸にそっと抱えながらも、一人で仕事に向かう前向きな姿勢に、まず心の中で拍手を贈りました。そして、山アさんの様子に気付いたさきちゃんが、しなければいけない、や、こうしたら喜んでもらえる、など、頭で考えるのではなく、素直に自分の力でできることで山アさんにかかわっていることにも大拍手です。そして、そのさきちゃんのかかわりの姿を見て、それが自然に後の子ども達に伝わっていくことにも感動しました。
絵本は文と絵でその世界観ができあがっていきます。松本春野さんのやさしい水彩画の挿絵が、とても温かな雰囲気を作り出していると感じました。
こんな朝のひとときを、私も一緒に過ごしたかったなあと思いましたし、さきちゃんのおばあちゃんぐらいの年齢の私は、さきちゃんのような人になれているのだろうか、と少し恥ずかしい思いです。