子供の時に読んだ、あれはグリム童話だったでしょうか、
「こびとのくつや」という童話がありました。
貧しい靴屋のおじいさんが眠っている間に
小人たちが素敵な靴を作ってくれるというお話。
大人になってからも
そんな小人が私にも現れないだろうかと思ったものです。
でも、「こびとのくつや」が書かれた時代から随分経って、
あの小人たちのように夜のあいだでも一生懸命働く人がたくさん出てきました。
ポリー・フェイバーさんが文を書いて、
ハリエット・ホブディさんが絵を描いた、
イギリスの絵本『よるのあいだに・・・』には
夜でも働いているたくさんの人が出てきます。
夜の間に事務所の掃除をする人、
警備員の人は夜でもしっかり見守っています。
警察官や緊急救命士の人には夜でも休めません。
スーパーの補充も夜の仕事、
パン屋さんはまだ暗いうちからおいしいパンを仕込みます。
この絵本は子どもたちと一緒に読んであげましょう。
子どもたちが眠っていても、働いているたくさんの人がいることを
教えてあげましょう。
この絵本は単に夜のお仕事の紹介だけではありません。
「わたし」のママは夜になったらでかけていきます。
ママのお仕事は、最後に明かされますが、
実はどのページにもママが働いているヒントが隠されています。
一度読んだあと、もう一度最初に戻って
ママのお仕事をさがしてみて下さい。
とってもうまく描かれていますよ。