夏の終わりのせつなさを思い出させる絵本とありましたが、まさにその言葉がふさわしい絵本でした。
夏が終わろうとしているのに、るるこは大好きな麦わら帽子をかぶって出かけたいと・・・
涼しくなってきても、プールに入りたいと騒ぐ息子の姿になんともかぶる設定。
楽しい夏の思い出があるからこそ、ついついそれをしたくなる。そんなるるこの気持ちに共感を抱いてしまいます。
淡い美しい絵がまたそんなるるこの気持ちに溶け合っていて、夏の思い出が蘇ってきます。
井上陽水の「少年時代」を思わせるような作品で、大人の方が読んでいて心地よい気分が味わえるのではないかと思いました。