日曜日にあった出来事が、ターちゃんとルルちゃんの2人、それぞれの立場から語られます。
1話は、なわとびの練習をしているターちゃんです。ターちゃんが道で花屋の場所を聞かれたのがルルちゃんです。でも二人はお互いの名前を知りません。
2話で、おばさんのうちを訪ねて来たルルちゃんのお話になります。大人が読むと関連性が想像できるのですが、息子はルルちゃんのお話の途中になって「あっさっきのお話が入っている」と気付いたようでした。
読んでいて、子どもの気持ちの描写の巧みさに感心しました。ターちゃんがお母さんから縄跳びを買ってもらったときの気持ちはちょっと複雑でした。「うれしいのと、つまらないのと、いちどに はんぶんずつのきもち」です。新しいので嬉しいのですが、学校にあるのとそっくりで地味なので「きれいでもすてきでもなくて」つまらないというわけ。
なわとびが上手にできたり、知らない場所に一人で出かけたりする。大人になると何でもないことばかりですが、子どもの頃って、毎日ができないことに挑戦する、ドキドキハラハラ、そしてできた時の嬉しい瞬間。そんなキラキラした時間だったのだなと、読んでいて子ども時代を思い出しました。
子どもたちには、毎日の身近な出来事なので、共感できると思います。