このお話は2部構成で、一話はトコちゃん、ニ話はタムくんの視点から描かれています。同じ日に、少しだけ二人が交流します。
トコちゃんは、仲良しのミーちゃんとペンが元で喧嘩になってしまい、嫌な気持ちで家に帰ります。
タムくんは、美容院で働くお母さんのところに来ていて、お客さんから頼まれた手紙を出しに行きます。
いつもは出会うことのない二人が偶然出会うというのと、お互いのそのときの気持ちがわかるというのがおもしろい設定です。
トコちゃんの話では、喧嘩をした後のいやな気持ちの子どもなりの気持ちの鎮め方が丁寧に描かれているのに共感しました。
タムくんのお話では、働いている母親を持つ子どもの気持ちがよくわかります。
「このまえのにちようび」シリーズは、3冊ありますが、どれも子どもが言葉では表現しきれない気持ちをうまく描き出していると思いました。
子どもが共感できる内容だと思います。
ページ数が63ページなので、大人が読んであげれば、年長さんぐらいから楽しめるお話だと思います。長めのお話に興味を持ち始めたお子さんにお勧めします。