長男が生まれたときにはじめて読みました。
隣で眠る小さな小さなわが子のこれからを思いました。
この子はこれからいろいろな経験をして生きていくんだ、そう思いながら読んでいたのですが、最後の「わたしのいとしい子。そのときには、どうかわたしのことをおもいだして。」でたまらなくなり、号泣してしまいました。
銀色の髪をしたおばあさんが、長男誕生の頃認知症が徐々に進行していた私の祖母に見えたからです。
おばあちゃんがその時、何を思っていたか、何を見ていたか分かりません。でも若くして亡くなったという「おかあさん」のことを、考えていたかもしれないと思ったら、祖母が私に繋いでくれてこの世に生を受けた目の前の命を全力で守らなければならないと、その瞬間に強く強く思いました。
私にとっては、長い年月をかけて紡がれた命を思う物語です。
子どもと絵本を読む。たくさんのことを考えさせられる、かけがえのない時間です。