ひいひいじいさんの代から不運に見舞われている少年スタンリー。
無実の罪で送られた矯正施設で、奇妙な作業をさせられます。
それは、毎日ただただ穴を掘るということ。
数奇な運命を受け入れるしかなかったスタンリーが、不思議な巡り会わせでその運命を変える大逆転劇。
クライマックスに向けた展開はハラハラドキドキさせられますが、最後の最後には言いようのない爽快感を味わうことができます。
長編ですが、その奇妙な世界にいつのまにか引き込まれ、文字の量も全く苦痛になりません。
様々な出来事がだんだんと繋がりあっていく過程は、たまらなく気持ちがいいです。
代々続いた不運をふっとばしたのは、スタンリーの行動だけではなかったような気がします。
仲間を思う気持ち。
仲間のために懸命に頑張ること。
これが運命を変えるきっかけとなった気がしてなりません。