心に響く詩の内容、体に響く言葉のリズム。行間からにじみ出てくる優しさ。子供にもわかる易しい言葉なので、すっと入ってくるんですね。かかりつけの医院の待合室にこの本が置いてあり、見つけた娘が突然その場で声に出して読み始めたので、びっくりしました。そして、家に帰っても最初から最後まで覚えていて、大きな声で暗唱するのです。子供が思わず声に出して読みたくなる詩って、すごいと思います。
娘のお気に入りは「つもったゆき」「ふしぎ」「わたしとことりとすずと」の3つ。「うえのゆき さむかろな。つめたいつきが さしていて。したのゆき おもかろな なんびゃくにんも のせていて。なかのゆき さみしかろな。そらも じべたも みえないで」。全ての物に命を吹きこむ金子みすゞさんの感性に脱帽です。