最初の絵がほのぼのしているので「何?」と思ったら…。始まりが斬新でした。
小中学生には5章が突き刺さるでしょう。学校は、クラスは、社会と同じ「たまたま一緒にいる集団」。だから自分事に感じられると思います。
「戦争の最初の犠牲者は真実だ」は、これだけ世の中に言葉があふれているからこそ、ものすごく重い言葉。
最後まで読んでからもう一度最初の絵を見てほしいです。「まさか?」と思っていた《あおむけに寝ている兵士》に自分がなるかも、と実感がわくでしょう。それが、自分に何ができるかを考えるきっかけになると思います。
キャラクターのケンタも「くうき」も親しみやすい絵。それがかえって頭や心に中身が入りやすくなっていると感じました。